こんにちは、黒飛です。
さて、これからの時期
歯科医院でも新しいスタッフを採用するために
いろいろと始動されているのではないでしょうか?
新人スタッフには
通勤着や白衣のルール、身だしなみ
言葉遣い、休憩時間のルールなど
伝えることがたくさんあります。
先生が直接指導する機会は
少ないかもしれませんが、
医院の方針やルールは統一しておかないと
新人スタッフが混乱してしまいます。
新人スタッフ教育の間違い
一般的な新人スタッフ教育は
次のようなものが多いようです。
挨拶の仕方、掃除の仕方
器具の準備の仕方、アシストの付き方など
このような技術的な内容は、
ある程度の年月、経験を積んでいけば
自然と出来るようになるものです。
基礎的な「やり方」を教育するのは
無論必要なことですが、
これを重視して教育すべきではありません。
なぜなら
このような「やり方」を重視すると
「一通り業務が出来る人=仕事が出来る人」
と認識されてしまう恐れがあるためです。
そうなると、どんな状況になっても
「言われた(決められた)通りにやるだけ」
になってしまいます。
ですから、「やり方」を教育する前に
「何のためにこれをするのか」や
「うちの歯科医院で働くからには、
このように考えて行動して欲しい」などの
「どうあるべきか」「それはなぜか」を
教育することが大切です。
「仕事観」を言葉で統一しましょう
このような「どうあるべきか」
「それはなぜか」「何を優先するのか」
などは言葉では伝わるにくいものです。
一般的に、このようなことを
「仕事観」といいますが
非常に抽象的な言葉です。
もちろん、ことあるごとに先生やチーフ、
先輩などから同じことを言われれば
自然と身についてきます。
ここでのポイントは
「同じことを言われる」です。
通常、それぞれ状況や立場が違うので
全員が全員、同じことを言うのは困難です。
同じことを言っているつもりでも
新人スタッフには別のものに聞こえます。
ですから、「仕事観」は統一された
言葉、文章にする必要があります。
そして、それこそが
先生の医院の「理念」「ビジョン」です。
ですから、「理念」「ビジョン」は
誰もが理解できるように
具合的な言葉で表現するべきです。
理念やビジョンだけでは行動できない?
そうは言っても、あらゆる場面で使える
具体的な表現をしようとしたら
とても1枚の紙で表現できません。
そこで、特に新人スタッフには
「理念」「ビジョン」に基づいた
行動指針を示すことが効果的です。
そして、この行動指針は
スタッフの評価と連動していることで、
やる気を起こさせることができます。
できれば毎日
無理なら、1ケ月や四半期ごとに
スタッフ自身で自己評価をやってもらいます
そうやってスタッフ自らが考えることで
先生の医院の「理念」「ビジョン」が
確実に伝わるようになります。
新人スタッフ向けの行動評価の例
先ほども言いましたように
この行動評価は、先生の医院の
「理念」「ビジョン」に基づいていることが重要です。
ですから、世の中に同じものは
一つとしてありません。
ですが、何もない状態から作るのも
何をどう書いて良いかわからないので
色々な歯科医院の例をご紹介します。
<行動評価項目の例>
研修で学んだ「笑顔」で挨拶できたか?
患者様には、お名前で呼びかけたか?
お辞儀は3秒間できたか?
挨拶の後、プラスアルファの一言が言えたか?
医院規定の身だしなみから
はずれることはなかったか?
月に1冊の医院推薦本を読んだか?
学んだことノートを書けているか?
呼ばれたら、「はい」と気持ちの良い
返事が出来ているか?
気分のムラがなく、いつも爽やかで
好感度の良い印象を与えていたか?
先読みで行動できているか?
経費節減に心がけていたか?
受付デスク上には何も置いていないか?
チェア周りの清掃ができているか?
仲間を助け合えているか?
医院がチームとしてどうあるべきかを考えて
改善を提案しているか?
担当の患者様の顔と名前を覚えたか?
どんな仕事にも積極的に取り組んでいるか?
などなど
伝えたいことを文章にしましょう
行動評価項目は
難しく考える必要はありません。
あなたの「理念」「ビジョン」に従って
理想的なスタッフ行動を記載してください。
また、この行動目標は
時々、変更しても全然、構いません。
スタッフが特に考えなくても
自然にできるようになれば
新たな行動目標をつくりましょう。
ただし、変更する時には
スタッフとよく話し合って
みんなが成長していることを
伝えてあげてください。
それだけで、
スタッフのモチベーションがあがります。
新人スタッフ教育は最初が肝心です。
あとあとのトラブル発生を防ぎ
先生が望む歯科医院にするためにも
真剣に取り組む価値のあるものです。
あなたがすることをまとめると・・・
・あなたの「理念」から新人スタッフに
してもらいたいことを書き出します。
それが行動評価です。
・それを行動評価表に落とし込み、
新人スタッフに伝えます。
・5月に一度、チェックをしてみましょう。
・項目を修正、変更、追加していきます。
応援しております。
今日も読んで頂き
ありがとうございます。