こんにちは、
株式会社デントランス代表
歯科医師の黒飛です。
今日は、木曜日ですね。
本日も素晴らしい1日にしましょう。
さて、先生は「レトリック」という
言葉を聞いたことがありますか?
辞書をひくと
次のような説明があります。
・修辞学、美辞学
・修辞
・実質を伴わない表現上だけの言葉
何だか、人を言葉で惑わせるような
イメージがしますよね。
でも、修辞学とは
弁論、叙述の技術に関する学問のことで
「弁論術」「説得術」とも言います。
つまり、レトリックとは
人を説得するための学問のことです。
そして、
このレトリックの研究で有名なのが
古代ギリシャの哲学者
アリストテレスです。
古代ギリシャ時代から人を
説得することは問題だったようです。
それは、何千年もたった今でも
変わることはありません。
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説得の3つの要素
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アリストテレスは
説得には3つの要素があるとしました。
それは、次の3つです。
(1)ロゴス
論理、理性、事実に訴えるもの
(2)パトス
感情に訴えるもの
(3)エトス
話者の権威、人格、
信用性に訴えるもの
この3つが揃えば
人は説得され動かされるといいます。
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なぜ「感情」が支配的になるのか?
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私たちは相手から説得された時
「意識して反応する場合」と
「無意識に反応する場合」とがあります。
そして、すべての人はほとんど常に
「無意識に反応する」そうです。
無意識に反応する場合には
「ロゴス」も「エトス」も
あまり役には立ちません。
感情に訴える「パトス」が
最も効果を発揮します。
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患者さんの説得で注意すべきこと
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私たちは正確を期すあまりに
「ロゴス」に頼る傾向が
あるのではないでしょうか?
つまり、患者さんを説得しようとして
患者さんの知性や理性に訴えかけよう
としてはいないでしょうか?
でも、患者さんはおそらく
無意識に反応しているのでしょう。
歯科医師の方は、患者さんを説得して
納得の上で治療をしたと思っています。
また、治療後の指導も説明して
指導を行なったと思っています。
ところが患者さんは、その時は無意識に
主に感情で決断しているため
先生の説明は右から左になっています。
その後、なぜあの時
あの選択をしたのかを思い出せず
先生が十分な説明をしなかった
と誤解することが起こります。
ですから、そんな時に
「あの患者さんは物忘れが激しくて」
と思うのではなく
そもそも患者さんは聞いていても
理解はしていないと思うべきです。
ですから、難しい説明をする場合や
治療後の注意事項などは面倒ですが
紙に書いて渡すのがいいでしょう。
それがトラブルを防ぐ一番の方法です。
今日も最後までご覧くださり、
ありがとうございました。
デントランス 歯科医師
黒飛一志
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