理想の歯科医院になるための目標について
2015年の仕事も1週目が終わりそうですね。
先生は、年末年始、ゆっくりお休みになれたでしょうか?
まとまったお休みだったので今年の目標をつくった先生も
いらっしゃることと思います。
歯科医院の経営のこと
技術に関すること
ご家族のこと
色々な目標があると思いますがその目標は紙に書いてありますか?
もし、紙に書いていないのであれば
今からでも紙に書かれることをお薦めします。
なぜ、目標は紙に書くとよいのか?
様々なセミナーや書籍でも
「目標は紙に書きなさい」と語られています。
そうすれば、その目標は達成されると言われます。
なぜ、「紙に書く」ことで目標が達成されるのでしょうか?
色々な理由があるのでしょうが、
その一つに心理学的な作用があります。
一貫性のルールという心理作用
目標を紙に書き出すことで、
心理学的に言う「一貫性のルール」が働きます。
人には自分自身の行動、発言、態度、信念などに対し、ある程度一貫したものを
貫き通したいという心理が働いています。
この心理の事を「一貫性の原理」と呼びます。
この心理の根底には「一貫性を保つこと」が人間社会で他者からの評価に繋がるという、
潜在的な意識があるとされています。
つまり、目標を紙に書き出す結果、自分の中で目標達成に対する
コミットメントが高まるため、目標達成が実現しやすくなります。
一貫性のルールの実験
この「一貫性のルール」を記述した
「影響力の武器」という本に
次のような実験が紹介されています。
大学生に、学校で開催される
「エイズ教育プロジェクト」のボランティアを依頼しました。
この依頼に際しては2通りの方法を試しました。
一つは、【ボランティアに参加する】という用紙に名前を記入する方法
一つは、【ボランティアに参加しない】という用紙に何も記入しない方法
(何も記入しなければ参加するとみなすという意味です)
その結果、いずれの方法でもボランティア希望者の割合に
差はありませんでした。
しかし、ボランティア当日、実際に会場に現れた人の割合に
大きな差が生まれました。
【ボランティアに参加する】という用紙に
名前を記入する方法で参加を表明した学生のうち
実際に会場に来たのは49%でした。
【ボランティアに参加しない】という用紙に
何も記入しない方法で参加を表明した学生のうち
実際に会場に来たのはたったの17%でした。
つまり、
「ボランティアに参加することを紙に書く」
という行為が、参加へのコミットを高めたのです。
自分自身にコミットメントしましょう
このように心理学的にも効果が実証されている
のですから、先生も自分自身にコミットするために
ぜひ目標を紙に書いてみてはいかがでしょうか?
この時、注意が一つあります。
先生が心から望む目標を書いて下さい。
目標を紙に書くと、誰かに見られるのではないかと不安に思って、
ついつい当たり障りのない目標を書く傾向にあります。
ですが、この場合の紙に書いた目標は
心から望む目標ではないため途中で嫌気がさして挫折してしまいます。
本当は、毎日見られる所に貼っておくのが
良いのですが、誰かに見られたくないというのであれば、
ノートのどこかにバラバラにかいたり
封筒に入れて引き出しの奥にしまったり
最悪、燃やしてしまっても構いません。
ですが、先生の心に正直になって書いてみてください。
きっと効果があります。
追伸
私が歯科医院の理念やビジョンを書いて貼っておくことをお勧めしているのも
同じような心理作用を働かせるためです。
個人的な目標はちょっと、、、
という先生なら、理想の歯科医院の目標を
掲げてみるのも良いかもしれません。