こんにちは、
株式会社デントランス代表
歯科医師の黒飛です。
大阪は雨です。
先生の地域はどうでしょうか。
東京で昨日107人のコロナ感染者が
確認されています。
第2波がもし起きたら・・・
それでも経営が安定するように
第1波で学んだことを活かしましょう。
さて、本題です。
歯科医院経営の支援をしていると
表立った言葉では出てきませんが
医院の利益追及と
医療(医師)としての社会貢献の矛盾
について悩まれている様子が伺えます。
映画やテレビドラマなどでは
悪徳医師と主人公の正義感溢れる医師の
「勧善懲悪ストーリー」が人気ですし
マスコミも、ごく一部の医師による
保険金詐欺事件を大々的に報道しますので
医院による利益追及が悪いことのように
感じておられる先生やスタッフも
多いのではないかと感じています。
でも、これは
歯科医院だけのことではありません。
全ての業界の会社においても
利益追及と社会貢献の矛盾
は、経営者を悩ませています。
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「利益追及」と「社会貢献」の矛盾
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企業を経営している限り、日々
利益を上げていかなければなりません。
そうしなければ、社員とその家族を
食べさせていくこともできませんし
企業としていく残ることもできません。
しかし一方で、人は
他人に貢献して認められることに
喜びを感じます。
給料が良くても
「ブラック企業」と呼ばれるようなところで
働きたいとは思わないということです。
ですから、社員が生き甲斐を感じられるよう
社会貢献も大切にしなければなりません。
安い価格で商品を販売すれば
社会貢献になるかもしれませんが
その結果、利益は小さくなってしまいます。
逆に、高い価格で販売すれば
大きな利益を上げられますが
立場を利用した悪徳ビジネスという
批判を受けることもあります。
ビジネスにおいては
このような矛盾が付きまとうのです。
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「矛盾」に折り合いをつける
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ビジネスでは、このような矛盾を
受け入れなければいけません。
「利益追及」「社会貢献」の
どちらか片方に寄ってはいけない
ということです。
書籍「使える弁証法」で
筆者の田坂広志氏は
次のように表現しています。
『互いに矛盾し、対立するかに見える
二つのものに対して、
いずれか一方を否定するのではなく、
両者を肯定し、包含し、統合し、
超越することによって、
より高い次元へ昇華していく』
そして、その具体的な例として
経営の神様と称される
松下幸之助氏の言葉を引用しています。
『企業は、まず、本業を通じて
社会貢献する。
利益とは、
社会貢献したことの証である。
多くの利益が
与えられたということは、
その利益を使ってさらに社会貢献せよ
との、天の声だ。』
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社会貢献が先、利益が後
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私たち歯科医師としては
・歯科医療を通じて社会貢献する
・利益はその貢献の証である
・その利益を使ってさらに貢献する
ということでしょう。
社会貢献が先で利益が後。
だけど、その利益は
再び社会貢献のために使う。
そうすることによって
「利益追及」と「社会貢献」に
折り合いをつけていく
ということだと思います。
これまでの様々な投資費用や
スタッフの給料や材料費などの
経費に加えて
さらに社会貢献できるように
機材の購入費やスタッフの採用・教育費
に使うための利益を得ることは
悪いことではありません。
もちろん、施術が
患者さんに貢献する対価として
見合っているというのが大前提です。
自費治療費で悩んだ挙句に
近隣歯科医院と同等もしくは
若干安値で設定している先生も
いらっしゃるようですが
患者さんが
「もっと価値がある」と感じるのなら
価格を上げても構いません。
その代わり、その利益を
再び患者さんに貢献するために
使うようにしてください。
このサイクルがうまく回れば
大きく成長していくようになります。
今日も読んで頂き
ありがとうございます。
この記事で参考にした書籍は
「使える弁証法」東洋経済新聞社
著者:田坂広志
です。
歯科医師
黒飛一志
P.S.
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