歯科医院経営で大切なこと

歯科医院経営で大切なこと

こんにちは、黒飛です。

 

「医業収入が伸び悩んでいる」

これは、セミナーやコンサルの現場で
多くの院長先生から聞かれる悩みです。

そして、その原因をお伺いすると
「ライバル医院が増えた」
「患者さんが減った」

「景気が悪い」
「よい人材が確保できない」
などのお答えが返ってきます。

確かに、それらは
現在の歯科医院経営を難しくしている
原因の一つでしょう。

ですが、このような外的要因は、
多少の程度の差はあるにしても、
どの医院でも同じです。

それでも、毎年、医業収入を伸ばしている
院長先生もいらっしゃいます。

患者さんが増え続けている
または、減ってはいない医院もあります。

優秀なスタッフが集まる医院もあります。

その違いは、なんなのでしょうか?

 

「職人」ビジネスになっているから

 
歯科医院経営改善プロフェッショナルの
田中道昭氏はその著書で次のように述べています。

「医業収入が伸び悩んでいる原因は、
クリニックの経営が「職人」ビジネス
にとどまっているため」だと。

この「職人ビジネス」とは
起業成功の神様、マイケル・E・ガーバー氏が
小規模ビジネス・リーダーが持つべき3つの役割(人格)
のうちの一つを指します。

この3つの役割には「職人」の他に、
「マネージャー」「起業家」があります。

これをもとに田中氏は、
院長が持つべき3つの人格を
次のように説明しています。

経営者:リーダーとしての仕事
マネージャー:クリニックの管理
歯科医:ドクターとしての歯科医療へのこだわり

そして、「職人(=歯科医)によって
運営されているビジネスは、

ビジネスが運営されることによってではなく、
職人個人が限界を超えるまで働くことによって
成り立っている」と主張しています。

普通の院長先生であれば、この
「経営者」「マネージャー」「歯科医」の
すべての役割(人格)を持っています。

ただ、
「歯科医」>>「経営者」「マネージャー」
になってはいませんか?ということです。

この3つのバランスが大切だということです。

 

誰でも陥る3つの病気

 
もし、「歯科医の役割」のウエイトが高いと
次のような症状が出てきます。

●誰でも陥る病気-その1
「すべて自分でやらないと気が済まない」

→ 自分自信が医院の「成長の限界」になる

→ 一生懸命に働いても医業収入が伸びない

 
●誰でも陥る病気-その2
「組織としての基準はなく、自分が基準」

→ 組織としての力が身につかない

→ スタッフが成長せず、結局は
自分がやらなければならなくなるという悪循環

 
●誰でも陥る病気-その3
「自分とクリニックが一体化してしまう」

→ 他のスタッフからは他人事になってしまう

→ スタッフに自主性・積極性がなくなる

→ 優秀なスタッフが育たない・集まらない

 

バランスを見直すチャンスです

 
私も一人の歯科医として
「歯科医の役割」に重点を置きたくなる気持ちは
とてもよくわかります。

また、大学で「歯科医の役割」は教わっても
「経営者」「マネージャー」の役割は
教わっていませんから

どうやったらいいのかわからない
ということもあるでしょう。

ですが、「歯科医」にこだわりすぎるのは
自らで、医院の限界を作っていることになります。

もし、「限界が来たかな?」と思ったら
「経営者」「マネージャー」「歯科医」の
バランスを見直す合図かもしれません。

慌てる必要はありません。

私たちは、あくまで「歯科医」が基本です。

すでに、その基本はできているのですから、
徐々に、「経営者」「マネージャー」のウエイトを
上げていけばいいのです。

そう決めれば、世の中には
「経営者」「マネージャー」としてやるべきことを
学ぶ機会・教材などは山ほどあります。

そして、それらを実践して、経験を積むことで
「経営者」「マネージャー」「歯科医」のバランスが
変化していきます。

「壁(=限界)」は突破するためにあります。

 
ぜひ、一緒に頑張りましょう!

今日も読んで頂き
ありがとうございます。

 

P.S.このメルマガは田中道昭著書
「歯科医院経営改善プログラム」
クインテッセンス出版
を参考にしました。