「患者さんのため」は間違い?

「患者さんのため」は間違い?

こんにちは、
株式会社デントランス代表
歯科医師の黒飛です。
 
 
私たち歯科医師の多くは
「患者さんのために」と考えて、
施術を提案したり
サービスを提供したりしています。
 
『ところがそれは、
「患者さんのために」といっても
「歯科医師の立場で」考えた上のことで
 
そこには過去の経験をもとにした
患者さんに対する思い込みや
決めつけがある』
 
という言葉を投げかけられて
ドキッとしました。
 
その言葉を投げかけられたのは
(株)セブン&アイ・ホールディングス
代表取締役会長 鈴木敏文氏の著書
 
「売る力」心を掴む仕事術
文藝新書
を読んでいた時のことです。
 
もちろん、同書では
「患者さん」ではなく
「お客様」となっていますが。
 
そして、同書で鈴木氏は
「お客様のために」ではなく
「お客様の立場で」考えることを
事例を挙げて説いています。
 
 
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旭山動物園の事例からわかること
 
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私も娘と行ったことのあります、
今では大人気の旭山動物園ですが
 
一時期は入場者が減少の一途をたどり
閉園の危機に晒されていました。
 
この危機を打開するため
「お客様の立場で」動物園を見直してみて
あるお客様の言葉に気付いたそうです。
 
その言葉とは
「動物は寝ていてばかりで面白くない」
という言葉でした。
 
私たちも動物園で動物を見る立場ですから
この言葉は「なるほど」と思いますよね。
 
確かに、人目のつきにくい所で寝ていたり
せいぜい、檻の中をグルグルと歩いている
だけですよね。
 
そうすると、わざわざ
動物園に足を運ばなくても良い
と思ってしまいます。
 
ところが、「動物園の立場」では違います。
 
動物に餌を与えたり、飼育室の掃除をしたり
予防注射を打ったりしているので
動物には動きがあります。
 
ただ違うのは、そういう動物園の仕事は
お客様の目に見えない裏側で行われている
ということです。
 
つまり、動物からすれば注目すべきは
お客様ではなく、裏側の動物園の人々
だったのです。
 
 
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「患者さんの立場で」考えるということ
 
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このように立場を変えて見て見ると
思わぬ気付きを得ることができます。
 
最近では、食材やお菓子、ワインなどの
工場見学も盛況だそうです。
 
もちろん、これらは試食・試飲のような
実利もありますが、
単に味や香りを楽しむだけでなく
 
自分たちの口に入るものを
どんな人達が、どのような素材を使って
どんな工程で作っているのかを知りたい
という欲求があるのでしょう。
 
これと全く同じことが
私たち歯科医院に求められている
とまで言い切ることはできませんが
 
どんな先生やスタッフが
どういう想いで、どう仕事をしているのか
 
そのために日々、
どんな練習や教育をしているのか
どんな設備や機材を使っているのか
滅菌処理はどうやっているのか
 
とかいうことを知りたいという欲求は
多少なりともあるのではないでしょうか?
 
医師という職業柄
患者さんの方も無意識に
 
「医師と患者とは立場が違う」
「医師の方が上」のような
感覚を持っているかもしれませんが
 
歯科を身近に感じてもらおう
とすればするほど
このような歯科医療の内側までも
知ってもらう必要があるのかもしれません。
 
取り留めのない話で恐縮ですが
「患者さんの立場で」考えた場合
私たち歯科医師が何をして行くべきか
これから一緒に、考えて行きましょう。
 
 
今日も読んで頂き
ありがとうございます。
  
 
株式会社デントランス
黒飛一志
  
 
PS
 
患者さんの立場で考えた
セミナーを3人の先生方と作りました。
 
「10年後の歯科医院を創る4つの方法」
 
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https://dentrance.jp/lp/2days_online/
 
4月22日(金)と4月23日(土)
振り返り配信あります