こんにちは、
株式会社デントランス代表
歯科医師の黒飛です。
最近は
「歯科医院が供給過多」と、
ことあるごとに指摘される時代です。
過疎化や少子高齢化が深刻な地域の場合は
だいぶ前から医院が足りないところが
まだあちこちにあるのですが……
(別の試算では歯科医院は足りないとも)
それでも、大都市圏を中心に
歯科医院が過密状態に陥っていることは、
全然否定できません。
このような時代となると、
医院同士の競争は必然的に激化します。
そのような時代の影響かもしれませんが、
よその医院の悪口がつい、
診療の最中に出てしまうことがあります。
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よその医院で治療を受けきた新患さんが
その医院に対する不満を
漏らすこともあります。
そんなときにどんな態度を取るべきか?
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現在は、患者さんが
歯科医院を厳選する時代です。
そして、どこかの医院で受けた治療に
満足できない患者さんが、
次々と医院を変更することも
全然珍しいことではなくなりました。
そのような患者さんをお迎えしたとき、
院長のあなたは
どのような態度をとっているでしょうか?
歯科医師をはじめ院内のスタッフすべてが
日ごろから、患者さんの関心を
引き付けようと躍起になっています。
このため、
患者さんの口腔状態を確認し、
さらに
「この間、もう別の医院で
治療してもらったんだけど~」
「でもなんだか、思ったほど
よくない気がしたんだけど~」
といった体験談をヒアリングした際に、
よその医院に対してネガティブな言葉を
口にしていないでしょうか?
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言葉を間違えると、思わぬ形で
足元をすくわれる恐れがあります
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「うちの医院の治療を受ければ、
よその医院とは違って不満が起こることは
ありませんよ~!」
といったアピールを
したくなる気持ちはよくわかります。
ただし、言葉は常に
「慎重に選んで発言するべき」です。
言い方を一歩間違えただけで、
単なる悪口のように
聞こえてしまうものです。
診察室内に2台以上のチェアを
置いているなら、ほかにも
患者さんがいて聞いてしまうでしょう。
それに患者さんの口コミで、
あなたの医院に関して
「この前、某XX医院の
悪口を言ってましたね」なんて噂が
広まってしまうことだってあるのです。
あくまでも、ただの悪口や中傷に
聞こえないような言い方をする
必要があります。
たとえば、どこかで荒療治を受けた
苦い思い出を抱えている患者さんが
来院して、その際の治療に対する憤懣を
持ち出してきた場合なら、
「さぞかし、おつらかったでしょう。
しかし当院では、患者さんに
ご負担をおかけする治療は
行いませんのでご安心下さい」
といったお答え方をするのが
妥当でしょう。
このようなときに
「その医院はダメですね~」
「そういういい加減な歯科医師、
いるんですよね~」
といった言い方は
あまりしないほうがよいでしょう……
……これくらいのことで、
重大な結果につながることは
めったにありません。
しかし普段から、
よその医院や医師に対する否定的な言及を
しないように配慮することが、
トラブルを避ける上では
いちばん大事なことなのです。
この点は、院長のあなたが率先して
実行することが大事です。
その上で、スタッフたちにも
同じように実行してもらうことが大事です。
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話し言葉だけではなく、
書き言葉についても
慎重になりましょう
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あともう1点、大事なことがあります。
それは、口頭で悪口や中傷をしないように
するだけではなく、書き言葉に対しても
注意を怠らないようにすることです。
特に気を付けたいのは、
医院のプロモーションに使う媒体
すべての文章です。
冊子やパンフレット、
Webサイトやソーシャルツールをはじめ、
医院のプロモーションに用いるメディアが
最近は山ほどあります。
特にWebサイトやSNSの場合、
不特定多数の人々がアクセスします。
したがって、よその医院の関係者の
目にとまることもしょっちゅうです。
他医院比較ではなく、
先生の歯科医院の強みや特徴を
プロモーションとして書くべきです。
競合する医院の治療内容等を
否定する文章が、どこかに
書いてあるのが見つかったら、
もちろんよい印象は持たれません。
訴訟等に発展することは
めったにないでしょうが、
むやみやたらに敵を増やすようなことは
するべきではないでしょう。
ここまでお読み頂き
ありがとうございました。
デントランス 歯科医師
黒飛一志