難聴患者さんが来院したら?@歯科

難聴患者さんが来院したら?@歯科

こんにちは、
株式会社デントランス代表
歯科医師の黒飛です。
 
 
本日はグループコンサルG-6 plusの日です。
 
参加の先生と一緒に
心斎橋でホワイトニングバーを
体験してきます(笑)
 
ホワイトニングバーを体験してからこそ
院内でのホワイトニングの本質が見える・・・
 
はずです。
 
 
その後、St Regisホテルスイートで
千葉で活躍されるインビザラインの
講師の先生をお呼びします。
 
今日の課題は
 
「地域1番の矯正治療を提供する
 歯科医院になるためのマインドセット」
 
 
楽しみです。
 
 
では、本題です。
 
 
歯科医院という社会的な役割上、
身体に障害を抱えておられる方も
多数来院されるかと思いますが
 
先生の歯科医院ではいかがでしょう?
 
 
地域の歯の健康を守るかかりつけ医
を理念として掲げる先生であれば
不自由を抱えている患者さんの来院には、
特に配慮されているかもしれません。
 
 
今日は不自由の中でも
目に見えづらい「難聴」の患者さんに
ついて、お話したいと思います。
 
 
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難聴の患者さんが来院されたら
 
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難聴といっても
会話はなんとかできる程度の難聴から
会話に難儀する難聴、また、
音自体への反応が鈍くなっている
難聴など、様々なものがあります。
 
難聴の患者さんに感じる
難しさは、見た目では
難聴だとわからないことです。
 
本人も自覚がない場合もありますから、
補聴器などをつけている
患者さんのほうがマレかもしれません。
 
 
補聴器を持っている患者さんでも
外出時や歯科医院に行くときは
雑音が大きく聞こえることを嫌うのか、
外していることもあります。
 
「難聴なので」と打ち明けてくれる
患者さんであればいいのですが、
私の経験上、打ち明けてくれる方は
それほど多くなかったです。
 
患者さんからの打ち明けが
期待できない以上、
歯科医師や歯科衛生士、受付スタッフが
難聴かどうかを判断する必要があります。
 
聞き返されたり、
質問への回答が見当違いだったり、
質問しても上の空だったり
 
こんなことを感じたら、
「難聴かもしれない」と判断し、
会話の時はマスクを外し、
大きく口を開けて話すといいでしょう。
 
 
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マスクを外すべき理由
 
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医療従事者は感染症を防止する観点からも
マスクの着用は必須ですが、
難聴者との会話をする場合は、
感染には十分注意した上で
マスクを外すべきだと考えています。
 
なぜならば、難聴者は
耳から入る音と口の動きから、
言葉を判断している場合もあるからです。
 
たとえ口の動きで言葉を
判断していなくとも、
大きな口からでてくる音は滑舌がよく、
聞き取りやすいことが多いです。
 
しかしマスクをしていると
口の動きがわかりません。
 
 
だから難聴者との会話では特に、
マスクを外したほうがいい、
と考えています。
 
これは受付スタッフも同様です。
 
この患者さん、聞こえがよくなさそう、
と感じたら、マスクを外して
口を大きく開けて話すと
コミュニケーションが円滑になる可能性が
高くなりますので。
 
 
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大事なことは
相手の立場に立ってみること
 
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例えば
「子音が聞き分けられない」
難聴者もいます。
 
「さとう」も「かとう」も
同じに聞こえてしまうようです。
 
ですから、
歯科医師も歯科衛生士も
治療に関して大事なことを
伝える際は、患者さんの理解を
確認しながら進める必要があります。
 
 
難聴の方のなかには聞き返したときに
嫌な顔をされることを度々経験すると
 
実は聞き取れていないのに「はい」とか
「わかりました」とか答えてしまうことも
あります。
 
これはトラブルのもとですから、
念の為に、筆談できるツールや
パソコンの画面などを使い、
目を使ったコミュニケーションも
取り入れることをオススメします。
 
 
手話は必要ありませんが、
いざというとき筆談は役立ちますので。
 
歯科スタッフの場合だと、
次回予約日をカレンダーを
指差しながら行うと、
難聴の患者さんはホッとすると思います。
 
「聞き逃したらどうしよう」と
外出先では緊張していると聞きますから。
 
難聴者に限りませんが、
 
身体に不自由がある方に対しても、
そうでない方に対しても、
 
私たちに必要な心構えは、
相手の立場に立って考え、
行動してみることだと考えています。
 
 
高齢化がますます進むと
どこかしらかに
不自由を持っている人のほうが
多くなりますから…
 
 
どんな患者さんに対しても
患者さんの立場に立って考え、
行動するという心構えを
常日頃のスタッフマネジメントに
導入しておきたいですね。
 
 
今日も最後までご覧くださり、
ありがとうございました。
 
 
デントランス 歯科医師
黒飛一志