スタッフの危機感、足りていますか?

スタッフの危機感、足りていますか?

こんにちは、
株式会社デントランス代表
歯科医師の黒飛です。
 
 
本日の大阪は曇りです。
 
緊急事態宣言という感じは
正直、しません。
 
通常の日常が流れているように
感じます。
 
 
さて、
次の質問があったら
院長先生はどっちを選びますか?
 
<質問1>
 
選択肢A:
 
100万円が無条件で手に入る
 
選択肢B:
 
コインを投げ、
表が出たら200万円が手に入るが
裏が出たら何も手に入らない
 
 
<質問2>
 
選択肢A:
 
無条件で負債が100万円減額され
負債総額が200万円から100万円となる
 
選択肢B:
 
コインを投げ、
表が出たら支払いが全額200万円
免除されるが、
裏が出たら負債総額は変わらない
 
 
これは「プロスペクト理論(期待値理論)」
の発見となったノーベル経済学賞受賞者
ダニエル・カーネマンの有名な実験です。
 
この質問のどちらも
選択肢A、Bの期待値は
同じなのですが、
 
多くの人は
<質問1>ではAを、
<質問2>ではBを選ぶそうです。
 
つまり、
 
人間は目の前に利益があると
「利益が手に入らないというリスクの回避」
を優先する傾向があり、
 
「損失を目の前にすると、
 損失そのものを回避しようとする」
 
という傾向があるということです。
 
利益は失いたくない、損失は回避したい
というのが優先されるということです。
 
 
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なぜ、このような話をするのか?
 
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私たち歯科医院の経営を取り巻く環境は
非常に厳しいものがあります。
 
これは、ライバル歯科医院の
増加だけではありません。
 
今後も、人口減少に伴う患者数の減少や
スタッフ求人倍率の増加、医療報酬の削減
などが加速する恐れがあります。
 
このような中、黒飛は
自院のビジョンや理念を構築しましょう
と申し上げてきています。
 
これは、歯科医院経営の基礎を固めるもの
であり、厳しい環境を耐え抜くためにも
絶対に必要なものです。
 
ですが、残念ながら一部の先生には
「できればあった方がいい」程度のものに
捉えられているような気がします。
 
そればかりか、
せっかくビジョンや理念を作っても
スタッフに十分に受け入れられていない
医院もあるように感じています。
 
このため、前々から
「なぜ、そうなるのか?」
という疑問を持っていました。
 
そして、ふとしたことから
冒頭の「プロスペクト理論」を見たとき
「これだ!」と思ったのです。
 
それは、本当の意味で「危機感が欠乏」
しているのではないかと思ったのです。
 
 
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それは、先生のせいではありません
 
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スタッフは先生の努力や悩みに関係なく
真面目に仕事をしていれば
給与が手に入りますし
働く医院をかえることもできます。
 
だからという訳ではありませんが
そういう意味では先生よりも
危機感が乏しいはずです。
 
ですが、給与が下がったり
働く医院をかえることを
望んでいる訳ではありません。
 
なのに、「危機感」はイマイチです。
 
その理由は、世の中のニュースが
「危機」ばかりであるために
「危機感」に鈍感になっているのです。
 
私たちの身の回りには、毎日のように
好奇心で人を殺したり、テロが発生したり
ミサイルの脅威が報道されています。
 
その他にも、コロナウイルスの脅威、
少子高齢化や年金問題、
大企業の不祥事・倒産などの
ニュースに溢れかえっています。
 
そんな中なので、
「自分ではどうしようもない」
「なるようにしかならない」
と感じているのではないでしょうか?
 
院長先生が、どんなに立派な
ビジョンや理念を掲げても
自分のこととして真剣になれないのは
そんな理由もあるのではないでしょうか?
 
 
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「失うもの」に向き合わせる
 
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ビジョンや理念に向き合わせるには
同時に「失うもの」「失ったもの」にも
向き合わせる必要があります。
 
私たちは、世の中の出来事を
コントロールすることはできません。
 
ですが、身の回りのことは
ある程度コントロールできるはずです。
 
身の回りのことで失うもの
例えば、患者さんの信頼や笑顔、希望
同僚の信頼や友情などです。
 
「こうしたら」あるいは「しなかったら」
何を失うことになるのか
過去に失ったものはないか
 
そういうものに真正面から向き合ってこそ
先生のビジョンや理念をより鮮明に
重要な目標だと感じられるようになる
のだと思います。
 
過去を反省したり、未来に怯えるのではなく
理想の医院を一緒に作っていくために
「失いたくないけど、失う恐れのあるもの」
を皆さんで話し合ってはどうでしょうか。
 
一段と団結力が強まると思います。
 
 
今日も読んで頂き
ありがとうございます。
 
 
株式会社デントランス
黒飛一志
 
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